「金蘭良縁」 38話・39話
「金蘭良縁」第38話、第39話、これまであんなにゆっくり進んでいたのに、もったいないくらい一気に進み始めました。
それにしても、ウォレス・フォ(霍建華)は姿を現すだけで視聴時の満足度が上がります。さすが正統派イケメン俳優。
そして、方向性はともかくずっと忠実かつ有能で素晴らしかった阿貴が、今回も予想を超える素晴らしさで心奪われました。
以下、たくさんネタバレしています。
阿貴、そうきたか、と思える賢い策で、本当に有能だわと思っていたら、一気に命を絶ってしまいました。
金夫人に、家族を頼みます、約束を、と言って自害しますが、この言葉は文昭に向けた言葉ではないでしょうか。
阿貴は偽証をして金夫人を陥れるわけですし、悪、ですが、彼の心にあるのは主への忠誠です。
悪であっても悪人ではない、そう思わせる阿貴の死には涙が滲みました。
文昭は死ぬまで阿貴に感謝して生きてもらいたい。
元宝が麒麟に、これまで自分を助けた理由を聞く場面は切ないです。
1つ1つ、過去に自分が助けられた時のことを聞くのですが、もうお願いだから麒麟、「愛しているから」ってキレてもいいから言って、と思いました。
麒麟の表情がもうちょっと変化してくれてもいいのになあ。
元宝が麒麟に何を説明されても金夫人を母親だと言うのは、麒麟の立場に立てばなぜ私を信じてくれないのという苛立ちに繋がりますが、元宝の立場に立てばよくわかります。
信じる信じない、受け入れる受け入れない、そういったこととは別に、ずっと大切にされてきた自覚のある元宝が、親として尊敬しているであろう金夫人を唯一の自分の母だと思うのはむしろ自然です。
それと同時に、信じたくない気持ちが麒麟の言葉を遮っていることも元宝の様子から感じられます。
このあたり、元宝の表情がそういった思いをうまく伝えていて、霍建華いいなあと思いました。
正妻の鑑のような金夫人と孝行息子の元宝、これまでの展開でこの母子の信頼関係がわかっているので、二人の思いが通い合えばよかったと安堵しますし、二人が傷つけば見ている方も辛くなります。
母親が実母でないと知ったり、その理由が家のためであったり、過ちとはいえ麒麟を刺してしまったり、もうズタボロな元宝は、殴られてまさかのサムズアップ。
時代を先取りする元宝、素敵です。
それにひきかえ文昭は麒麟にかまけるばかりで冴えません。倩倩も涙ながらに訴えているのにまるで恋愛ボケ。最終回までには阿貴のために涙してくれると信じます。
気づけばまた第二皇子が出ないまま終了。そろそろ文昭に怒られに行ってほしいです。