「キミをプロデュース」 第4話
「キミをプロデュース~Miracle Love Beat~」(A咖的路)。第4話もおもしろかったです。
特に今回、シリアスな展開の中にコミカルなシーンが出てくるのですが、そのシーンがよくある軽い感じのものではなく、しっかり喜劇になっていておもしろいです。間がいい、ということなのかもしれませんが、あちらのペースに乗せられていくようで本当に笑ってしまいます。
深刻なシーンとコメディと、両極にかなり大きく振れるにもかかわらず、違和感がなく、コメディのようなやり取りに笑いながらも、シリアスな展開に引き込まれます。
この感じはちょっと新鮮。
以下、ネタバレあります。
ジアシンが他人の作った曲を自作だと偽ってしまったことは、もう決して消えない事実で、シューユーとの関係も戻れない道に来てしまったかのようです。シューユーは自分がしたことに対する良心の呵責とともに、失望や悲しさを感じているのでしょう。
シューユーの部屋で、シューユーに機嫌を直してもらおうとするジアシンと、それを受け付けないシューユー。こういう二人の関係は見ていてもつらいです。
それでも、シューユーは最後にはジアシンの方を向きます。この日は背を向けたままなのかと思ったけれど、心の中で葛藤がありながらも、おそらく葛藤を残しながらも、やはり彼女への思いに至るのですよね。抱きつくジアシンをゆっくり、ちょっと間を置いてハグし、大丈夫だ、気にするな、と言うときのシューユーの表情や声が好きです。別れないでほしい。
ジアシンは作曲者を自分だと偽っただけでなく、その代償にお金を払おうとしますし、気取った仕草でウェイジェンを見つめたりして、普通ならかなり嫌な女なのですが、それほど嫌な女に見えないんですよね。それどころか、シューユーとの関係が壊れかけることを切なく感じさせます。これはけっこう意外でした。
女優さん自身の持ち味と、吳慷仁が彼女を大事にするときの様子、そういった俳優さんの要素が、お話だけなら共感できないようなキャラクターに変化を与えてくれるのかも。こういうことって、ドラマにとって大事ですよね。
198種類の演目に始まりウェイジェンアパートまで続くコメディパートはおもしろかったです。そんなコメディパートの途中、ウェイジェンが電話で、母親を喜ばせたかった、失望しないで、と泣きながら話すところはもらい泣きしそうになりました。
ウェイジェンはかわいくなってきましたが、今はまだ、壊れゆくのであろうジアシンとシューユーの関係の方に心惹かれています。ウェイジェンとシューユーの物語になっていくのはわかっているので、せめて美しく終わってほしい。
さて、毎回気がかりなDVDとの相違ですが、今回も放送版との違いはなく、ほっとしました。
今、ちょうど「カノジョの恋の秘密」も視聴中ですが、テリーとシューユーは本当に別人のようです。陰の魅力を発揮中のテリーに対し、シューユーは喜劇パートの演技も魅力的です。
吳慷仁、一度、本格的なコメディを舞台とか映画でやってくれないかしら。