天天晴天:台湾ドラマと中華なドラマ

台湾ドラマや中華なドラマの感想を書いています。吳慷仁が好きです。

「キミをプロデュース」 第25話

「キミをプロデュース~Miracle Love Beat~」(A咖的路)第25話。

全26話なので、今回と次で終わりです。今になってこんなに盛り上げてあと1回だなんて、どうしてこんなもったいないことをするのでしょう。サクサク進まずにじっくり見せてほしいのに、サクサクを超えてバッサバッサと進みます。

 

シューユーの吳慷仁は非常にかっこいいです。吳慷仁がかっこいい、というのとはまた違って、シューユーである吳慷仁がかっこいい、という感じ。終盤にきて多様な表情を見せていますが、シューユーというひとりの人物としてはむしろクリアになってきました。序盤のようなわかりやすいかっこよさは少ないにも関わらずとても魅力的です。

 

以下、ネタバレあります。

 

 

 

シューユーと離れる不安でアメリカ行きを悩むウェイジェン。ウェイジェンは、少し前に、歌を選んだジアシンに向かって、自分は何があってもシューユーから離れない、と言い切っていました。でも、いざ突き付けられれば違う、ということでしょうか。自分の夢と恋人とどちらか一方の選択を迫られればウェイジェンも悩み、夢に傾き、ジアシンがそうであったように、夢を諦められないということなのかもしれません。何があっても離れない、というのは、それができる時だから言えた言葉なのかもしれないですね。ウェイジェンという女の子の魅力、という点では、一貫性がほしかったと思いますが、アメリカには行ってほしいですし、そうやって夢を追ってこそウェイジェンだと思います。

 

チエンルイがウェイジェンのもとにお別れにやってきます。ウェイジェンと苦楽を共にし努力した日々を忘れられない夏だったと言い、自分もウェイジェンのように夢を追うと言って旅立っていきます。まるで恋人のようです。ウェイジェンからは、困った時は力を貸してくれたとか、昔の私はもっと勇敢だったと思い出させてくれたとか、いつも支えてくれたとか、これまた恋人のような愛ある感謝の言葉を山ほど贈られ、もうチエンルイがウェイジェンをスターにする物語にしてしまえばよかったんじゃ、と思えてきます。

チエンルイはこのまま去るのでしょうか。かなり長く登場し、シューユーに譲ってほしい役割まで果たしながら、この期に及んで本題に関与せず退場するとは、このドラマの構成はあまりに不思議です。

 

結局、シューユーの父親は、あの、汚い、ひどい、いいところなし、シューユーの聴力障害悪化を喜び、ジアシンやリーダーを道具として使い、私的恨みで彼らを振り回す、ちっさいBS会長だったのですね。人が車に轢かれて倒れているのに救急車も呼ばない、人間として終わっているとしか思えないあのBS会長だったのですね。

えー・・・。

ガックリ。

途中から、もしかして、グォ会長が父親だったりするのかな、と思っていましたが、まさかBS会長だったとは。

 

そして、「できることなら生涯口にしたくない」けれど「話すしかない」と言ったグォ会長でしたが、語ることなく、「半月後」へ。

・・・。

バッサバッサと行きすぎではありませんか。

グォ会長とBS会長とバイ・フイランの3人の関係は、このドラマにおいて重要な要素のひとつだと思います。序盤からもそれをにおわせています。ついに事態が明らかになり、グォ会長が過去を説明してくれるのかと思いきや、語ることなく終了し半月後とは、なぜそんなに焦るのか。あと一話分しかないから、と言われればそれまでですが、ここを割愛するなんて、ドラマとしてもったいないです。

 

そして、その「半月後」、リーダーは、シューユーに、出生の秘密を利用してジアシンを守ろうとした、と告白し、謝ります。シューユーも容易に許し、二人の関係は一気に完全修復。完全修復は嬉しいですが、シューユーとリーダーのシーンは好きなので、この二人が関係を修復していくプロセスの最後の仕上げはもっとじっくり見たかったです。リーダーとシューユーの関係は女性の目から見ても羨ましいです。

 

シューユーは手術のあと、話してはいけない、ということなのでしょうか。聴こえないシューユーに向かってウェイジェンが話しかけ、シューユーが携帯に文字を打って伝えているのでちょっと妙な感じ。でも、以前、ウェイジェンに無理矢理覚えさせられた暗号や、シューユーが作った合図がここで登場し、甘い雰囲気です。ようやく落ち着いてこの二人にはまれます。

 

「私が負けたとしたらそれは私自身によ」。ジアシンのこの台詞はぐっと来ました。これまでのジアシンを見ていたらよくわかります。勝ち続けた彼女が負けを認める、というのは、とても勇気のいること。そして、いつか頂点に立てばあなたにもわかる、とウェイジェンに言った言葉は、超えるべき存在は昨日の自分しかいないということだと、ウェイジェンにも伝わります。彼女自身が選んだ道。ウェイジェンに求められた友達になる握手を拒み、A級になったら再会しましょうと微笑みながら言うジアシンを見ていると、彼女を好きになるリーダーの気持ちがわかる気がしてきます。

 

シューユーは聴こえなくなっちゃうんですね。

と思ったところで、またもや「半年後」。

・・・。

 

お店のモニターのチャンネルを変えるシューユーの視線がかわいい。

 

シューユーが聴力を失うというのは、音だけではなく、自分のこれまでの夢も失いかけることで、それだけでもつらいというのに、一気にウェイジェンが新しい男性と登場するなんて。アニーのお店でアニーとグァングァン相手に今の自分のことを茶化しながら話すシューユー、アニーに怒られて、彼女の前では天才と言われた自分でいたいと語るシューユー、このときの、気持ちを抑えつつもその思いが表れる演技に、やっぱり吳慷仁はいい、と思いました。シューユーのことが心配になります。

 

こんなに広げてあと1話。先を予測するにも、何について考えればいいのかわかりませんが、みんな幸せになってほしいです。