天天晴天:台湾ドラマと中華なドラマ

台湾ドラマや中華なドラマの感想を書いています。吳慷仁が好きです。

「結婚なんてお断り!?」 第5話

「結婚なんてお断り!?」(必娶女人)第5話。

 

ロイ・チウ(邱澤)とアリス・クー(柯佳嬿)の組み合わせは画面が綺麗でいいですね。たとえ黒い涙を流していても崖の上の二人は綺麗ですし、噴水に倒れこんだシーンも絵的に綺麗です。庶民的な居酒屋にいる場面でさえ、この二人はすっきりとした都会的な印象を与えてくれます。

 

冒頭に登場する男女の報復のイメージはおもしろいです。原始時代風のスタイルで本能のまま闘う男性たちと、後宮の女性に扮しドロドロした人間関係を彷彿とさせる女性たち。「報復する際に女が一番こだわるのは相手に生き地獄を味わわせること」。ホァンジェン(環真)はこれからションナン(勝男)相手に実行するのでしょうか。

 

以下、ネタバレあります。

 

 

 

 

記憶のない時間に何が起きたかを調べることに必死なジャスティンと、ジャスティンを落とすことに必死な環真。話としてはただそれだけです。

それだけですが、環真がジャスティンを落とす理由は勝男への復讐でジャスティン本人には興味がないにも関わらず、振り回されるジャスティンの方は女にはめられる男性あるあるのようになっていて、残念っぷりが笑えます。環真も、男性を落としにかかる姿が悪い女の子あるあるのようで、本来ならば嫌な感じがするところですが、復讐のつもりがまったく復讐にならないというのは滑稽です。そしてそんなことに必死な環真はどこかかわいく思えます。幸せを自分の手でつかみに行く女の子としての真剣さがかわいいのかもしれません。

 

ジャスティンは環真とホテルで過ごした日の行動を自ら検証し、記憶の想起に懸命ですが、たぶん何もなかったに違いないと思って見ている側は気楽です。催眠中の二役状態のジャスティンがすごいのですが、ここはジャスティンというよりロイ・チウがこんなこともするんだという方に意識が行ってしまいました。

 

環真の家まで謝りにやって来た勝男。この状況で謝るというのは、勇気がいることです。ましてや、ずっと張り合って、誤解とはいえ許しがたいと思っている相手。結末は謝って済むことではないけれど、謝る時の勝男の真剣な様子や、いっそ昔のことも水に流さないかと提案する様子を見ていると、彼女の真っ直ぐさが感じられ、かわいく思えてしまいました。ところが、まったく心動かされることなく、笑顔の裏で許す気など微塵もない環真。こわい。

ヒロインの方がライバルとなる二番手の女の子より嫌な人というのも珍しいです。でも、ここが共感を引き出すポイントなのかもしれませんね。

 

環真の見え透いた手口に容易にはめられていくジャスティンは、男って…、という部分を除けば気の毒でしかありません。妹に対しても、環真に対しても、優しさが仇となっています。たぶん、環真とは幸せが待っているのだろうと思いますし、そうなればきっかけを作った勝男に感謝してもいいような気がしますが、現時点では女二人の被害者です。

 

環真は勝男の職場に転職までしてきました。勝男の幸せ、仕事、今の生活、未来、あらゆるものを容赦なく奪い取ると宣言。冒頭で演じていた宮廷ものに出てくる怖い后妃を彷彿とさせます。環真の幸せをつかむための懸命さや、勝男の真っ直ぐさはかわいいんですけどねえ。