天天晴天:台湾ドラマと中華なドラマ

台湾ドラマや中華なドラマの感想を書いています。吳慷仁が好きです。

「風中の縁」(の胡歌) 第12話まで

現在、LaLaTVさんで放送中の「風中の縁(えにし)」(風中奇緣)。本日、第18話の放送が終わりましたが、毎日2話放送のペースには追いつけず、第12話まで視聴しました。

 

まずいことに、胡歌演じる九爺にひかれ始めました。

これ、どう見ても、衛無忌と莘月がくっつきそうな気配なのですが、九爺が気になってしまうのです。九爺に傾いたら、最終話(第35話)までの残り23話分、つらい視聴になってしまいます。なんとか衛無忌側に気持ちを移したいところですが、九爺がじわじわと攻めてきます。九爺には、しっかり莘月と結ばれるか、激しく失望させ九爺派から衛無忌派に送り出すか、そのどちらかにしていただきたいです。

 

このドラマの主要人物たちは、「雲中歌」の登場人物の一世代前になるようですね。このことは「雲中歌」視聴直後に目にしたのですが、幸い、具体的な名前をまったく記憶できなかったので、結末を知ることもなく視聴中です。あまりに何もチェックしなかったせいで、途中まで胡歌が第一主役だと思っており、ポンちゃんおいしくない?と思っていたら、ポンちゃんことエディ・ポン(彭于晏)が主役でした。

 

ポンちゃん、いい役です。衛無忌は、包容力を感じさせつつも、少年のような爽やかさと率直さがあり、莘月との元気なやり取りは見ていて楽しくなります。それでいて、しっかり細やかな気遣いをしているし、もう衛無忌でいいでしょ、と思いそうになります。

 

莘月を演じる劉詩詩は、若曦前半のような雰囲気。率直でいて頭は良く、人の心をしっかり見抜きます。九爺の気持ちをあれやこれやと考えたり、九爺が見せない心を知りたいと思ったり、支えられるのではなく自分も支えたいと言ったり、九爺のためになることを懸命に探して実行したり。誰かを好きになるってこういうことよね、と思わせてくれます。

 

九爺は複雑。思慮深く、落ち着いていて、莘月をとても大切にしているけれど、頭で心を抑えている様子。抑えきれない思いに、九爺がどこまで耐えられるのか。

ああ心配。

複雑な九爺に対して、莘月を自分のものにする意思が明確な上に、心身ともに充実している衛無忌は、どう見ても彼と結ばれた方が幸せそうだし、莘月との相性もよさそうで、明るい家庭が築けそう。それでも、莘月と九爺には、ささやかでも温かくて幸せな日々を過ごしてほしいと思ってしまいます。心の繋がり方がピュアな気がします。

 

以下は胡歌さんについて。

九爺は、これまで視聴した胡歌が演じた役4つの中で、初めて好きになった役です。

これまでは、なぜか劇中で彼が演じる役は好きになれず、インタビューなどご本人として登場する時はとても魅力的なのになんでかなあとずっと思っていました。九爺、ついに、胡歌にはまらせてくれるかも。

 

胡歌の出演作で見たことがあるのは、「楊家将伝記 兄弟たちの乱世」(少年楊家將)、「射鵰英雄伝」(射鵰英雄傳)、「琅琊榜(ろうや ぼう)―麒麟の才子、風雲起こす―」(琅琊榜)です。

 

俳優としての胡歌の魅力、という意味では「琅琊榜」の梅長蘇が図抜けていると思いますが、九爺は琴線に触れます。

 

「楊家将伝記」の時は、ピーター・ホーが主役のはずなのになかなか出てこず、終わってみてもやっぱり主役はピーターじゃなくて六郎(胡歌)で心がモヤる、という状態で、そもそも印象がよろしくなく、軽やかな青年っぷりに、さらっと流れてしまいました。

「楊家将伝記」には、詩詩もポンちゃんも出ていましたね。

ど素人のような無表情さでピーター・ホーのお相手をつとめる詩詩は違った意味で存在感がありました。ほかにも、イケメン兄弟の中ひとり毛色の違う五郎とか、太郎二郎三郎が最後まで見分けられないとか、悪の耶律斜に無駄にイケメンを起用している(袁弘さん)とか、記憶に残る作品で、とてもおもしろかったです。太郎は後の果郡王(「宮廷の諍い女」)ですね。

 

「射鵰英雄伝」の時も、善良で努力家の好青年、郭靖にはいまひとつ興味が湧かず。これはアリエル・リン(林依晨)の黄蓉がしっかりし過ぎていたせいもあるかもしれません。ただ、撮影の背景がわかる作品で、その姿勢には心動かされ、袁弘さんともども気になる俳優さんになりました。

楊康は袁弘さんの外見や雰囲気にとても合っていたと思います。このときの詩詩は初々しく、袁弘さんも凛々しく、お似合いで、好きな組み合わせでした。

 

胡歌は、台詞を話す時の声も印象的です。「琅琊榜」のときに、何人もの俳優さんが自分で配音を担当していたと話題になりましたが、胡歌はいつも自分で担当しているのでしょうか。これまで視聴した作品はすべて本人だったはず。声、というよりも、話し方なのか、「音」にとても趣がありますよね。

 

そんな胡歌の九爺は、このさき、どうなるのか。たのしみです。