天天晴天:台湾ドラマと中華なドラマ

台湾ドラマや中華なドラマの感想を書いています。吳慷仁が好きです。

「結婚なんてお断り!?」 第21話

「結婚なんてお断り!?」(必娶女人)第21話。

 

あのとき、たった1枚選ばれた勝男の携帯に入っていた前躍先輩の写真は、なんであれだったのか。

 

以下、ネタバレあります。

 

 

 

ふだん、義兄妹はともかくとして、劇中の兄妹関係を好きになることはほとんどありません。でも、このドラマの兄妹、ジャスティンとションナン(勝男)の関係はとても好きです。今回も、ホァンジェン(環真)と別れた兄に心配そうな顔を向けて「話し相手になろうか?」と真面目に言う勝男と、その思いを受け止めた表情で「仕事に行け」と答えるジャスティンに妙にぐっと来てしまいました。この二人はその距離感や関係性が、子供の時の兄妹関係を思わせるものがあるので余計にかわいく思えるのかもしれません。

 

勝男に責められた環真が自分の辛さをぶちまけた時は、ようやく本心を言ったのかな、という思い半分、こんな場所で一気に素直になるのか、という疑念半分でしたが、答えは「演技」。環真のプライド、不器用な周囲への配慮、そういったものを差し引いても、環真と本気で向き合っている勝男から見れば、とても傷つくし腹も立つことでしょう。

誤解誤解誤解…。普通なら、ひとりで悪者になってしまうヒロインに気持ちが寄っていくところですが、これだけ何度も相手が誤解するようにけし掛け続ける環真を見ていると、こちらの心も離れて行ってしまいます。環真は周囲や相手に求め過ぎ。いったいどうすれば心底満足するんでしょうねえ。

 

環真とジャスティンの関係修復に向けて、環真母が大活躍。離婚弁護士として多くの男女関係を見てきたジャスティンと、占い師として多くの男女関係を見てきた環真母。この二人の職業の対比は設定としておもしろいです。

袋から登場した環真がジャスティンを諦める理由と諦めない理由、エコマニア以外はほとんど予想できてしまいましたが、意思の疎通が何かと面倒な二人の関係改善には効果絶大。

 

勝男って、えらいです。あれだけ環真に嫌な思いをさせられていながら、彼女の無実を証明するための証拠探しを1人で始めるなんて。前躍が絡んでいるだけに、そちらが気になるのかもしれませんが、それでも放置しないところがえらい。ここで同じく証拠探しに来た兄ジャスティンと遭遇しますが、ジャスティンは勝男の真意を聞きもせず、事実確認だけしたら、さっさと指示を出し、言い聞かせるように目で迫ります。このいつも通りの上下関係が好き。

そして前躍の写真入り携帯を返す時のジャスティンの顔がこわい。

 

今回は勝男に涙してしまいました。

ここまで状況が見えてきて、自分自身も彼を疑っていても、兄の前で前躍をかばい、自分が確かめに行くと言う勝男。あの落ち着いたジャスティンに大声を出され、それでも自分の目で確かめたいと言い張る勝男が、兄さんお願い、彼が犯人だと言うなら私に行かせて、と言った時には涙してしまいました。勝男はずっと、どこかでわかっていましたよね。見抜けなかった勝男が悪いと言われればそれまでですが、この状況を自分で確かめに行こうとする勝男が泣けました。

そして前躍の真実の告白に、自分も前躍も何も悪くない環真を傷つけた、こんな最低な二人に恋をする資格なんてある?と聞く勝男がいい子過ぎてつらいです。勝男は知らなかったせいで誤解をしたわけで、そのせいで彼女も傷ついているし、さらには環真にけっこう仕返しとしてなのかやられ続けていたというのに、なんて素直な子なのでしょう。

悪人前躍の心にも響いたに違いありません。

 

勝男:「あなたの釈明を待っている人もいるの、あなたを信じたいからよ。」「自分が悪者になれば済むと思っているの?傷つくのが怖いんでしょ。」「そうやってあなたが切り捨てた人たちは何年もあなたを誤解しひたすら恨み続け、あとになってそれが過ちだと気付く。」「どの面さげて謝ればいいのよ。」

よく言ってくれました。

今回は、勝男の台詞以上に優しさが感じられるシーンで終わりました。