天天晴天:台湾ドラマと中華なドラマ

台湾ドラマや中華なドラマの感想を書いています。吳慷仁が好きです。

「皇帝の恋 寂寞の庭に春暮れて」第25話・第26話

「皇帝の恋 寂寞の庭に春暮れて」(寂寞空庭春欲晚)、第25話・第26話。容若、おかえりなさい。

 

以下、ネタバレあります。

 

 

 

 

ようやく長慶が芸初を受け入れました。長慶に抱きしめられながら涙し、想いを伝える芸初には長慶の本当の姿が見えているのでしょうね。許すことを選べばきっと心が楽になる、という芸初の言葉は、長慶に重なります。

 

 

画珠が数話前に盗んだ端嬪の髪飾りがようやく登場しました。家族のためにお金を用意すべく髪飾りをお金に換えてもらおうとしたところを長慶に見られてしまいます。長慶はすべてお見通し。盗んだ物を売れば死罪と言われた画珠は、この先、長慶の駒になるしかありません。

 

琳琅と皇帝がお互いを想い合うようになってから、後宮ものらしい女の争いが増えてきました。とはいえ、琳琅圧勝。皇帝は、たとえ酔っても端嬪のもとでは休まず、しっかり琳琅のもとに移動します。端嬪は皇太后の力もお酒の力も借りたのに、実を結ばなかったばかりか面子も丸つぶれ。皇帝、もう少しうまくあしらえばいいのに。ところが、恵妃にはしっかりフォローを入れます。恵妃が好きな蘭の花を北京郊外で探させて贈り、蘭の詩を作って贈り、そなたは蘭だと言い放ち、もはや何か裏があるとしか思えない、と思っていたら、さっそく頼みごとをしました。やっぱり。3日間、斎戒で不在になるから気がかりな琳琅の面倒を見てね、って、これはひどい。恵妃は皇帝の妻です。その妻に、沢山の贈り物をして別の女性の、それも女官の面倒を見るようお願いするというのは、妻を軽んじているとしか思えません。恵妃は、皇帝が褒めたように、聡明で分別がある、信頼できる妃だと思いますが、だからこそ、誇りを傷つけるようなことをしてはいけないのに、皇帝、まったくわかっていません。

 

私の前で容若と生涯を共にすると誓ったのは誰、恩は一生忘れぬと言ったのは誰。

恵妃の言葉はもっともです。わずかの間に琳琅は心変わりし、容若を裏切り、自分を裏切った、そう見えて当然です。琳琅は、容若とは結ばれない、縁は切れたと言いますが、説得力はありません。琳琅の面倒を見るように頼まれた時に皇帝から贈られた品を持ち込み、琳琅の部屋で投げつける恵妃。もう完全に怒りスイッチが入っています。そりゃあ怒りますよね。弟が裏切られ、自分も裏切られ、夫の心を奪われ、プライドを傷つけられ。これまで立場をわきまえて自分を抑えて過ごしてきたからこその耐え難い怒りを感じます。

 

端嬪が琳琅の部屋にこっそりしまった皇帝の指輪が発見され、琳琅が盗みの疑いをかけられてしまいました。意気揚々と皇太后に報告する端嬪ですが、端嬪の仕業とあっさり見抜かれます。事を荒立てない方向になるのかと思いましたが、端嬪に何かを耳打ちされた途端、皇太后は一気に厳しい態度に変わります。

 

容若が帰ってきました。

帰るなり、姉のもとで、琳琅が捕まり明日処刑されると聞いてしまいます。もう琳琅を忘れさせてあげたいのに、戻ってそうそう琳琅。一生守ると約束した、と言う容若ですが、それは二人が想い合っていた時期の約束なわけで、それを今も守ろうとする容若に、色々な不安がよぎります。

 

容若が雨乞い中の皇帝に琳琅の危機を伝え、皇帝が騎馬で戻り、琳琅を救出。しかし、琳琅には、皇帝の指輪を盗んだ罪だけでなく、皇太后を呪った罪まで掛けられていました。呪いの人形を琳琅の部屋に隠したのは画珠、画珠に人形を渡し隠すよう指示したのは長慶。端嬪の髪飾りの出来事からかなり時間が経過していますが、よく繋がっています。

太皇太后は、皇帝の恥も外聞も捨てた振舞いを非難しつつも、処刑まで3日間、証拠を探す猶予を与えました。容若が画珠を問い詰め始めた時は、さすが清国一の才子、と思いましたが、怪しい者として恵妃の名を出した画珠の話に簡単に乗せられたところでがっかり。画珠の話自体は真実ですし、琳琅が泣いていて額にケガなどと聞けばもう冷静ではいられないですよね、容若の場合。

 

恵妃のもとを訪れた容若でしたが、そこで見たのは涙を流す恵妃の姿でした。幼いころ、姉妹のように過ごした日々を思い出して涙する恵妃。恵妃は毅然としていますが、内面は優しい人ですよね。懸命に誇り高く生きている人に見えます。けれども、姉が琳琅を陥れたと思っている容若は、恵妃に助けを請います。恵妃にとって、弟に疑われるというのは、本当に失望することでしょう。自分を捨てた女をなぜ命がけで守るのかと容若を叱り、琳琅は自分が陥れた、自分の命と引き換えに琳琅の命を救えばいい、と言い放ちます。

そこに皇帝がやってきました。琳琅の血がついた、皇帝が恵妃に贈った箱を手に説明を求めます。皇帝にも弟にも疑われ弁明する気にもなれないと言う恵妃、姉が過ちを犯したなら自分の命で償うと言う容若。命を差し出せるくらいに姉を思っているなら姉を信じてあげればいいのに、琳琅が絡むと納蘭家はいつも混乱します。

そしてもう一人の納蘭氏、納蘭逸も、恵妃の無実を訴えます。琳琅目線では嫌な男ですが、恵妃に対しては一途ですし恵妃にとっても支えになる存在です。

 

琳琅救出騒動のあと、恵妃がどのようになっていくのか気になります。