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天天晴天:台湾ドラマと中華なドラマ

台湾ドラマや中華なドラマの感想を書いています。吳慷仁が好きです。

「皇帝の恋 寂寞の庭に春暮れて」第33話・第34話

「皇帝の恋 寂寞の庭に春暮れて」(寂寞空庭春欲晚)、第33話・第34話。皇帝の恋をベースに流しつつも長慶のタームへ。

 

このドラマ、長慶と容若は、とても声で得をしている気がします。単にいい声、という意味ではなく、声から伝わるものがあり、言葉がわからないにも関わらず心動かされます。

 

長慶の声を担当しているのは張杰。この方はベテラン人気声優なのか、リストの中には日本放送されたドラマもたくさんありました。「古剣奇譚」の屠蘇(李易峰)、「美人心計」の劉盈(羅晋)、「甄嬛傳」の温太医(張曉龍)といった、心身ともに二枚目路線の役から、「金玉良縁」の柳文昭のような残念男まで(柳文昭は本来、もう少し魅力ある男に仕上がってもいいと思いますが)。知っている役がたくさんあります。

容若の声を担当している辺江の配音リストにも、視聴したことのあるドラマがいくつもあるのですが、張杰と同じ作品も多く、並べてみるとなかなかおもしろいです。

容若(辺江)と長慶(張杰)は、

「大漢情緣之雲中歌」:劉詢(陳暁)と孟珏(杜淳)

「金玉良縁」:元宝(霍建華)と柳文昭(王陽)

「古剣奇譚」:陵越(陳偉霆)と屠蘇(李易峰)

「美人心計」:劉武(張曉晨)と劉盈(羅晋)

になっています。

二人とも長慶役の張曉晨の声を担当したことになりますが、「美人心計」の劉武の時は、とにかく顔の濃さが印象的で、声は記憶にありません。

 

以下、ネタバレあります。

 

 

 

長慶たちの策略で皇帝が襲われ、皇帝をかばった琳琅が刺されてしまいました。琳琅が怪我をする場面ですが、これで皇帝が琳琅の心を疑わなくなると思うと、妙な安堵感も抱きます。

この皇帝琳琅モードの中、なぜか容若が薬を持ってきました。琳琅は今や皇帝の側室なのに、どうやって来たのでしょう。琳琅に向かい、皇帝を憎みきれないのだろうと話しかける容若。琳琅の思いを察する容若と、まだそのことを認めきれない琳琅。琳琅は心の整理ができないのですね。琳琅に守ってもらいお喜びの皇帝に対しても、琳琅の態度は相変わらず冷ややかです。

 

「この8年、そなたの隣には容若がいたのか。」

え?そこ?

画珠に、琳琅が容若と会っていた、兄妹のようだったと聞かされ、てっきり再び嫉妬するのかと思いましたが、皇帝が食いついたのは、二人が幼馴染み、という部分でした。そこは知らなかったんですね。

そして、この流れで、琳琅はついに、自分の父親が阿布鼐親王であることを告白します。10歳の誕生日に自分の目の目で、父親、母親、兄が皇帝の一言で容赦なく殺された、母と兄に何の罪があるのか、あなたが皆を冷たい死体に変えた。琳琅は一気に責めたてます。

自分を殺して仇を討てという皇帝と、あなたを殺せば自分を憎むと答える琳琅。琳琅の気持ちは絡まった糸のようです。

真実を知った皇帝は、恨みを忘れて共に生きられないかと尋ねますが、琳琅は受け入れません。愛する人の仇が愛する人。琳琅にとっては苦しいばかりですが、これまで何があったかもわからず翻弄されていた皇帝にとっては、悩むべきことがクリアになりました。ここまで、真実を知らないがゆえに振り回されてきた皇帝がとても気の毒だったので、たとえ辛い内容でも真実を知ったことに、ちょっとホッとしてしまいます。

 

琳琅は容若に、皇帝に真実を話してしまったと謝ります。琳琅が阿布鼐の娘となれば、親族の納蘭家は疑われますよね。

 

皇帝に対し自分と琳琅の間に愛はないと伝え、琳琅に対し皇帝の愛は本物だから過去を忘れてやり直せと言う容若。なんてできた男性なのでしょう。皇帝からの、遠くへ連れて行けという指示を受けてなお、琳琅に皇帝の思いを伝え諭すなど、琳琅の幸せを真に願っていなければできません。今の容若の琳琅への愛は、以前よりも少し、家族的なものになってきているようにも見えます。琳琅への愛情が、大きく広くなった感じでしょうか。

 

追われる刺客を長慶だと勘違いした芸初は、追っ手の前に飛び出し、長慶の目の前で矢に射られてしまいました。長慶は自分の危険も顧みず芸初のもとに駆け寄り、芸初を胸に抱きます。私も連れて行ってと言う芸初、一緒に行こうと答える長慶。このときの長慶が優しい表情を見せながらも長慶らしい頼れる雰囲気を維持していて、芸初がまさに包まれているかのようです。芸初と長慶には本当に幸せになってほしい、そう思ったのも束の間、芸初は、その後、容若と共にやってきた琳琅の胸で、息を引き取ってしまいました。

芸初…。

不幸の予感しかないカップルではありましたが、こんなにあっけないとは。気持ちが追い付きません。

 

琳琅は、芸初が持っていた兄の三角鏢をみつけます。そして芸初の髪飾りを見て、芸初が、それは長慶が妹に贈るはずのものだったと話していたことや、琳琅が作ったお菓子を母の味だと言っていたと話していたことを思い出し、ついに、長慶が兄だと気付きました。

琳琅は、容若に、あのとき引き取られなければ復讐心だけを支えに生きていたと話します。引き取られなければ自分も長慶と同じように生きていたはず。琳琅は瞬時に、長慶の思いや辛さを理解したのでしょう。もちろん、納蘭家や容若が琳琅を助けたからこそ、幸せな日々があったことも。

 

琳琅を送り出し魂が抜けたかのような皇帝。長慶に関わる話のあとに登場すると、なんとも情けない感じがしてしまいます。それでも、皇帝はどうでもいいや、とまで思えないのは、ハウィックさんの不思議な力のせいかもしれません。

 

琳琅、宮廷脱出中止。

皇帝のもとに戻り、芸初と長慶は自分の勧めで駆け落ちをするところだったと嘘をつき、長慶を救うよう求めます。

うーん…、皇帝、さすがにかわいそうになってきました。また騙されてしまうのですね。

 

阿思海哥哥、私が良児よ。ついに長慶と琳琅が、兄妹として対面します。

自分はどうしても皇帝への恨みを忘れられなかったのに、兄に過去を忘れるように諭し始める琳琅。恨みはともかく、皇帝の命を守りたいのでしょうね。長慶が殺さなくても呉三桂が殺す、長慶の言うとおりです。

琳琅は、親の仇を愛することは許さないと兄に怒鳴られ、忘れると答えます。兄妹二人、お互いの身を案じ合う姿に、家族としての強い結びつきを感じます。

 

琳琅が呉三桂にさらわれてしまいました。今、琳琅を守る人は、長慶、皇帝、容若と、3人もいるのですよね。安心といえば安心ながら、話はさらに複雑になってきました。

琳琅は皇帝とも容若とも結ばれなかったけれど、兄と幸せに新たに人生を歩み始めました、という終わりでもいいのですけれど。